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Stem Hygrometer


1950年初頭から、葉の水ポテンシャルの測定には葉切片を対象とした、 熱電対式ハイグロメーター法やサイクロメーター法が一般的に使用されてきました。

Stem Hygrometer は、Guelph 大学のMike Dixon教授によって開発されました。プレッシャー チェンバーによる測定結果とよく一致することが確認されています。

実際の計測例は学術雑誌 (Dixon and Tyree 1984, Plant Cell and Environment 7, 693-697)に掲載されています。

Stem hygrometerは一般的な葉用のハイグロメーターと比べて、サンプルへの装着が簡単で、 エネルギー平衡状態の乱れを最小限に抑える設計になっています。これまで広範囲の水ポテンシ ャルを測定することは技術的に困難であるとされ、そのようなセンサーの開発が遅れていまし た。しかし、今回ICT international社が作成したStem hygrometerは広範囲での水ポテンシャ ルの測定を実現しており、植物研究の大いなる助けとなるでしょう。

仕様

Stem Hygrometerは、断熱性に優れたクロムメッキのステンレススチール素材のチェ ンバーで構成されており、その中には2つのE型熱電対(クロメル−コンスタンタン) が封入されています。1つの熱電対は幹サンプルの辺材部に挿入され、もう片方の熱 電対はチェンバー内の気温を測定します。また、チェンバーの温度勾配によって発 生する誤差を補正をするために、チェンバーそのものにT型熱電対(銅−コンスタン タン)が封入されており、機器本体の温度を測定しています。

測定方法・原理

まず、Stem hygrometerをサンプルに負荷をかけない適度な圧力を保った締金で、 幹に固定します。そして、片方のE型熱電対をチェンバーから引き出し、露出させた 辺材部に挿入します。もう片方の熱電対でチェンバーの気温を測定します。

熱電対に電流を流して計測接点をペルチエ効果で冷却し、サンプル内に挿入 された接点と露点を計測する接点の温度差が出力されます。サイクロメーター 法、ハイグロメーター法、自動誤差補正機能を利用してチェンバー内の温度差 によって生じる誤差を補正し、水ポテンシャルを測定します。Stem hygromete rhaは、正確かつ反復可能な測定環境を実現しています。

測定間隔の短縮

ハイグロメーター法の測定間隔(サンプル内とチェンバー内の水分が平衡状態に なるために要する時間)は、ハイグロメーターの構造や計測方法によって数分から 数時間まで大きく変化します。例えば、2つの熱電対の差温の測定精度や、測温接 点の初期値やサンプル内の温度を実測するのか推定値で代用するのか、ハイグロメ ーターの断熱性能の程度、によって変化します。弊社のStem Hygrometerは,すべて の温度を高精度で実測しており、推定値は一切使用していません。そして優れた 断熱効果を有した設計となっており、60秒という非常に早い測定間隔を実現しました。 高い精度で反復測定が可能です。

プラグ&プレイ機能


ICTインターナショナルのStem Hygrometerには高性能マイクロプロセッサーが内蔵 されており、出力された電気信号(μV)が水ポテンシャル(MPa)に変換されます。 マイクロプロセッサーの内部メモリーには、水ポテンシャルへの変換式や測定頻度、 ペルチエ素子への供給電圧に関する情報・命令が記録されており、複雑なプログラム の使用による計算の遅れを防止し、内部配線の簡略化を実現しています。 ICT社製スマートロガーと併せて使用すると、より経済的で快適な動作環境で使用する ことができます。

ユーザーによるキャリブレーション

Stem Hygrometerには、水ポテンシャルを計算するために2つの独立変数(熱電対の 電圧と温度)をもつ方程式が記録されており、製造工場でキャリブレーションされた パラメーターが入力されています。センサーからは、マイクロプロセッサーで計算さ れた水ポテンシャルの値だけでなく、センサー各部の温度も出力されるので、ユーザ ーが自分で水ポテンシャルを計算することも可能です。

ユーザーサイドで以下のキャリブレーションが可能です。


    (1) ある温度における一点キャリブレーション。サンプルチャンバーにモル濃度が既知のNaCl溶液を挿入します(0.05、0.1、0.2、0.5から1つを選択)。 センサーのセットアップメニューにおいて、適切なNaCl溶液の濃度を入力します。 内蔵されたマイクロプロセッサーが溶液の温度と電気信号を記録し、入力値と比較することで、キャリブレーション式を補正します。

    (2) ある温度において2から5段階のNaCl溶液でキャリブレーション。

    (3) 5から35℃における複数の温度において、5段階のNaCl溶液でキャリブレーション。